1月3日UT頃から、大赤斑直後のSEBsの暗斑が目立っていました。
私は、SEB攪乱の南分枝が大赤斑を超えて来たものではないかと考えましたが、
それは誤りでした。
先日のRogers氏レポートによると、これまで目立った模様が少なかった北分枝に
出現した暗斑が、大赤斑の北を通過する際に相互作用を起こして、大赤斑孔が
暗化していることが分かりました。その証拠画像が1月5日UTのDon Parkerの
観測です。
http://alpo-j.asahikawa-med.ac.jp/kk11/j110105z.htm
現在、大赤斑付近は大変なことになってきました。
●北分枝
北分枝の暗斑の影響によって、大赤斑孔が真北から大赤斑後方まで暗化し、
さらに後方のSEBsが濃化して、攪乱の先端にまで到達しています。
●中央分枝
中央分枝の先端にあったくさび状の明部が崩れたら、斜めに波状の暗斑群が
急速に前方に伸びて、大赤斑の下に潜り込もうとしています。
●南分枝
大赤斑を淡化させるだろうと考えている大本命の南分枝の巨大暗斑が、
いよいよ大赤斑直前に到達しています。
これから何が起こるか、大変に楽しみです。
しかし、どの分枝の活動か分からなくなるでしょうね。
≪京都市山科区 伊賀 祐一≫
ALPO-Japan Latest Jupiter Section
|