Rogers's Report(The NEBs outbreak in 2012 March) translate by Y.Iga


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Rogers's Report(The NEBs outbreak in 2012 March) translate by Y.Iga


Rogers's Report(The NEBs outbreak in 2012 March) translate by Y.Iga
BAAのRogers氏からの木星レポートの日本語訳を作成しました。
木星レポートに掲載をお願いします。
 
●2012年3月のNEBs outbreak
The NEBs outbreak in 2012 March
John Rogers & Gianluigi Adamoli (2012 April 9)
 
◆概略
人目を引く白斑と暗斑の新しいoutbreak(突発現象)が北赤道縞(NEB)に発生して
いる。この新しい活動は、ついにベルトに最近の静穏と狭小化の終わりをもた
らして、さらに大規模に発達する可能性がある。観測者は合のできるだけ前後に
追跡して欲しい。
 
◆初めに
最近の数十年間は3-5年毎に、NEBnは拡幅現象(最近では2009年に発生)に先じて
後退する。これはベルト内の明るいリフトと南縁の暗いプロジェクションの
活動が増加することとしばしば関係している。(2009年のレポート参照)
 http://www.britastro.org/jupiter/2009report07.htm
 
2011年には、バージがNTropZに取り残されて、NEBが目立って薄暗いベルトで
あるまで、記憶している以上にNEBnエッジは後退していた。
一方、NEBsの全ての大きな暗いプロジェクションも消失して、以前にも目撃した
ことが無い状況である、より高速ドリフトのプロジェクションがより小さなもの
に置き換った。2011年後半まで、NEBsエッジの全てはDL1=約-75度/月という前例
のない高速で移動し、加速し続けて、そして2012年2月には平均速度が
DL1=-83度/月(u=145m/s)であった。
 
◆新しいoutbreak
2012年3月18日に、Wayne Jaeschke氏はNEB南縁に2個の非常に暗い暗斑を伴った
1個の明るいリフトから成る、NEBの新しいoutbreakに気が付いた。outbreakが
どのように始まって発達したかを添付した組画像に示す。(同様な組画像は
Yuichi Igaから親切に送ってくれているが、ALPO-Japanの画像のいくつかは
我々の組画像で使用している)。
outbreakは3月8日にNEBsの小白斑とその南縁の青灰色の小暗斑から始まった。
それらは関係を保ったままで、3月14日までDL1=+1.8度/日であった。その後、
青灰色の暗斑は目立った非常に暗いプロジェクションになったが、白斑はさらに
ゆっくりと移動する長いリフトに拡がった。3月12日に、第2の白斑が最初の白斑
の前方に出現した(北緯約9.5度)。3月14日に、青灰色の暗斑が南縁に出現して、
最初の暗斑の振る舞いを繰り返したDL1=+2.0度/日。
これら2個の暗斑は強烈に暗く大きくなって、4月6日の最新画像にそのまま残って
いる。先行する暗斑は、3月の最後の数日で全く伸びて、それから再びコンパクト
になったものの、その同一性とドリフトを保っていた。後続する暗斑は、それに
沿って進行するリフトによってさらに歪んできて、一時的に2個に分かれたよう
である。
 
◆2個の暗斑の平均緯度
 7.5 N (+/-0.6) (n=19)  March 8 - March 29
 7.7 N (+/-0.5) (n=15)  March 14 - April 4
これまではリフトや暗いNEB形成はさらに急増していないし、リフトは北方に侵入
していなかった。しかしながら、これはこれから数週間で起こる可能性がある。
 
◆議論
次のNEB拡幅現象はいつでも始まる可能性がある。前回の2009年には、NEB内部の
リフトの増加がNEB拡幅の開始に何ヵ月も先行し、NEBsに新しい暗いプロジェク
ションも出現した。我々の作業仮説では、多くのSEB復活のように【我々の
2009年レポート参照、リンクは上記】、NEB拡幅現象はベルト全体を巻き込む
ことである。だから、現在のoutbreakはおそらく数ヵ月に渡る複雑な拡幅
プロセスの開始であって、それによって北方へさらにoutbreakを発生させ、
ベルトの拡幅が始まるだろう。
 
このプロセスは、ベルトの例外的な狭小さと静かさという通常の見え方よりは
かなり見事であろう。NEBは現在北緯8-13度に位置していて、1920年代以降の
いかなる時より狭い。SEB復活【‘The Giant Planet Jupiter’ chapter 8.5
参照】のように、NEBは、1893〜1915年には、3年毎に復活を導く白斑の激しい
outbreakに先行して、このような狭い状態あるいはさらに狭く定期的に縮小
していた。または、1912年以前には、2011/12年のような復活の間を除いて、
NEBsエッジはプロジェクションがほとんど無いか、全く無いのが一般的で
あった。NEBの現在の状態はその時代の振る舞いへの復帰を表しているのかも
しれない。
 
だから、これらの現象を追跡することは重要で興奮するだろう。観測者は、
太陽との合前の残された数週間(北半球の観測者)までと、合からできる早く
(熱帯の観測者)観測を始めて欲しい。
 
John H. Rogers, Ph.D.
Jupiter Section Director,
British Astronomical Association
≪京都市山科区 伊賀 祐一≫[Yuichi Iga:Kyoto Japan]

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