木星観測報告 No.1 1997/ 2/22- 2/23

堀川邦昭


1997年 2月22日

今朝、HB彗星を横目に初スケッチを取りました。寒波襲来のためシーイングが悪く、最初はなかなか木星が丸くなってくれず閉口しました。

[観測報告]

1997年2月21日 21時12分(UT)
ω1=277.6 ω2=296.8

  • SEBNEBよりだいぶ淡い。昨シーズン末のこの経度はNEBと同程度の濃度だった。 淡化が始まったのかもしれないが、シーイングも悪い(2/10)ので、まだ確認の必要があると思われる。要注意!
  • NEBはいつも同様濃いベルトで、南縁は明瞭だが北縁はやや拡散している。かなり太い、昨シーズンのNEB拡大->NTrZ暗化の影響が残り、NTBを含んで見えているのかもしれない。
  • 全体としては、シーズン初めの典型的な木星面で、EZが最も明るく、ベルトはNEBSEBのみ。他はややshadeされて見える。

1997年 2月23日

今朝、再び木星を見ました。例のSEBs bay大赤斑が見えるはずでしたが、シーイングが悪く、両者とも確認できませんでした。それにしても、寒い・・・

[観測報告]

1997年2月22日 21時14分(UT)
ω1=76.6 ω2=88.1

  • SEBはCM付近でやや淡く、その前方が比較的濃い。一見、CM付近が赤斑孔のようだが、経度から見て大赤斑は前方の暗いSEBの中に埋もれていると思われる。淡い部分は大赤斑後方に白斑群があるためかもしれないが、詳細不明。
  • このあたりのSEBNEBに比べてかなり淡い。しかし、ベルトとしてははっきりしているので、淡化が始まっているのかどうかはもう少し見守る必要があるだろう。
  • NEBは昨日と同じく濃いベルト。北側にはやや明るいゾーンらしき部分が見られるが、NTrZNTZかはよくわからない。

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