天文ガイド 惑星サロン
2017年5月号 (No.176)
水元伸二

30年振りの木星観測

木星観測、1970〜80年代には精力的に取り組んでいましたが、仕事の忙しさにかまけて遠ざかっていたのを約30年振りに再開しました。

退職して時間の余裕ができ望遠鏡を新調、ついでにWebカメラも購入しようかと思ったのですが、使いこなすことができるかという心配もあって昔取った杵柄ではないですがスケッチで行こうと決めました。 デジタル時代にスケッチ?と思われる方も多いでしょうが正確なスケッチなら十分今の時代にも対応できると思っています。 初めは思うように描けず四苦八苦しましたが10枚ほど描いたところで何となく自信めいたものがよみがえってきました。

遠ざかっていた時期にも時々"観望"はしていましたが、再開してみて感じたのは"観測"は実に面白く楽しいということで、観望にはない満足感があります。 またドリフトチャートや展開図を作ったり、過去の文献を調べたりと興味が拡がり、のめり込む日々が続いています。 ネットを通じて国内外の観測データの入手が容易になり、WinJUPOSのようなフリーの解析用ソフトもあって面白さが倍増しているようにも思います。 昔はパソコンなんて夢の存在、全て手作業でした。

幸いにして眼の能力は衰えていないようで、もっと早く再開すれば良かったと思うと同時にこれからも続けようと思う今日この頃です。

[図1] 以前のスケッチと観測再開後のスケッチの比較
左) 1973/08/14 11:54UT I=111.4 II=170.3 シーイング=5/10 透明度=5/5 15cmニュートン経緯台 Or5mm(225倍)、Or7mm(161倍)。右) 2017/01/25 18:15UT I=354.9 II=284.0 シーイング=5〜6/10 透明度=5/5 20cmシュミットカセグレン赤道儀 Or7mm(290倍)、Or9mm(226倍)。44年を隔てた木星の表情の違いにも注目して下さい。

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