天文ガイド 惑星サロン
2021年5月号 (No.224)
安達誠

日中の火星観測(2)

私は自宅にドームがあって、その中で35pを使っています。 ときどきアストロパーク天究館の60p反射で観測もしています。 この経験から共通する面白い現象を紹介します。

スリットを日没から1〜2時間早めに開けはなします。 この時にドーム内の気温は、日中の太陽の輻射熱を受け、外気よりも高くなっています。 開けることによって、暖気は上から出ていきはじめます。 太陽高度が低くなり、輻射熱が少なくなってくると、外気の温度が下がってきます。 すると、このどこかで外気と内気の温度差が拮抗するときが発生します。

このときです。 シーイングがよくなる時間が来るのです。 風のない時なら15分くらいでしょうか。 シーイング3〜4くらいになるときもあります。 私は望遠鏡をのぞきながらこの時をじっと待つことにしています。 よくなった時に、全集中力を集めて観測します。

気温・風・天候によって外れの日もありますが、かなりの確率でこの現象を経験しています。 冬季はシーイング2程度になる日が多いですが、夜になると大きな模様すら見えなくなる日もあり、日中の観測の重要性を感じています。

[図1] ダイニック・アストロパーク天究館で観測中の筆者

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