天文ガイド 惑星サロン
2023年1月号 (No.244)
三品利郎

水星の神話

ギリシア時代に明け方の水星はアポロ(Apollo)と呼ばれ、夕方の水星はヘルメス(Hermes)と呼ばれていました。

アポロ(アポローン)はゼウスとレートーの子で、アルテミスの兄になります。 アポロ(アポローン)は太陽、アルテミスは月の神でもあります。 アポロ(アポローン)は音楽の神であり、竪琴を奏でてオリンポスの神々を楽しませていました。 その竪琴はヘルメスが作ったものでした。

ヘルメスはゼウスとマイアの子で、商業だけでなく、相撲を始め,あらゆる力業を司っており、盗賊の神ともされました。 ヘルメスはゼウスの使者として翼のある兜をかぶり、翼のある靴をはき,二頭の蛇が巻き付いたケーリュケイオン(又はカドゥケウス)という月桂樹の杖を携えて奔走しました。

また、ヘルメスは亀の甲羅に穴をあけ九本の亜麻糸を張った竪琴を作りました。 ヘルメスが奏でる竪琴の音色にアポロ(アポローン)が惚れ込み、彼が持っていた月桂樹の杖とヘルメスの竪琴を交換しました。 二匹の蛇が闘っているのを見たヘルメスが杖を蛇の間に置くと二匹の蛇が杖に絡まり動かなくなりました(図)。

さらにヘルメスは、ペルセウス座のエピソードにも登場します。 見たものを石に変えてしまうという妖怪メドゥーサをペルセウスが、退治する時に,アテナは盾を、ヘルメスは翼のある空飛ぶ靴をペルセウスに貸して助太刀しています。

[図1] ケーリュケイオン
出典:ウイキペディア

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