ALPO-Japan: Jupiter Section (July 01, 2000)

2000年07月01日の木星

伊賀祐一、池村俊彦、伊藤紀幸、奥田耕司、忍穂井幸夫、新川勝仁、堀川邦昭、前田和儀
Y.Iga, T.Ikemura, N.Ito, K.Okuda, Y.Oshihoi, M.Niikawa, K.Horikawa, K.Maeda


July 01, 2000(UT)

Summary
梅雨の合間に良い条件に恵まれ、6月19日以来の観測報告です。池村氏と前田氏の画像から展開図を作成しました。

STB Oval 'BA' and STB
合体したSTB白斑'BA'が、伊藤氏・池村氏の画像の端に見られます。経度はII=330度付近で、BAから後方の35度の長さだけSTBが見えています。17.1度のSTBに昨年から見えていた白斑があります。また、II=39.4度のSTBsに暗斑があり、今シーズンに新たに生成したようです。
RS
大赤斑は画像の端ですが、昨シーズンと見え方は変わっていないようです。
SEB
大赤斑の前方のSEBは、SEBsが濃く見え、SEBnも見えていますが、その間のSEBは少し淡くなっているようです。II=21度のSEBsにBayが見られます。
EZs WS
EZsのI=342.2度にGreat White Spot(GWS)が見えています。1999年10月頃に発生した白斑で、2ヶ月毎に大赤斑を追い越す度に、いくつかの白斑に分裂したかもしれません。このGWSの後方のEZsにもいくつかの白斑が見られます。また、忍穂井氏の画像から、大赤斑の北側のEZsにも斜めの暗柱と白斑が見られます。
NEB
NEBsにはPlateauと呼ぶ楯状のProjectionが見られます。昨シーズンはFestoonとして顕著でしたが、今シーズンは形態が変化しているのかもしれません。また、NEBの内部には大きな白いRiftが2ヶ所に見られます。
NTB and NNTB
NTBはこの経度は1本のベルトとして見られますが、II=60度付近から後方では北に湾曲しています。NNTBは全体としては淡くなっていますが、II=5度と20度に暗斑が見られます。

Noriyuki Ito (600mm Cassegrain, Digital Video SONY DCR-PC100)

No. 1 2000/07/01 18:37:16(UT)
I=336.6 II= 2.3 III=292.4

(Enhanced by Y.Iga)

600mm Cassegrain, K-40mm, Collimated
Digital Video SONY DCR-PC100
10 frames composite


No. 2 2000/07/01 18:49:14(UT)
I=343.9 II= 9.5 III=299.7

(Enhanced by Y.Iga)

600mm Cassegrain, K-40mm, Collimated
Digital Video SONY DCR-PC100
10 frames composite


Masahito Niikawa (280mm SC, Digital still camera Minolta DimageEx1500)

Original Size
No.  1 2000/07/01 18:51:03(UT)
I=345.0 II= 10.6 III=300.8
1/4sec, 10 frames composite
Seeing:4/10 Transp.:1/6

No.  2 2000/07/01 19:57:37(UT)
I= 25.6 II= 50.9 III=341.0
1/8sec, 12 frames composite
Seeing:7/10 Transp.:2/6

Telescope : C11 (SC) D=280mm fl=2800mm Camera :Minolta DimageEx1500 Digital Camera taking lens removed Effective F No.: 25 (XP24mm Eyepiece Projection) Filter: IR cut & Low-pass built-in the camera Obs.site : Mozuhonmachi Sakai-City Osaka Japan Analog gain:6dB

Toshihiko Ikemrua (310mm Newton, Digital still camera NEC PICONA)

No. 4 2000/07/01 19:05:44(UT)
I=354.0 II= 19.5 III=309.6
De=+3.2 E.Dia.=34.33"
(Enhanced by Y.Iga)
310mm Newton, TeleVue barlow 3x(f/22)
3 deg. prism
NEC Picona 1/7sec, 8 frames composite


No. 5 2000/07/01 19:09:36(UT)
I=356.3 II= 21.8 III=312.0
De=+3.2 E.Dia.=34.33"
(Enhanced by Y.Iga)
310mm Newton, TeleVue barlow 3x(f/22)
3 deg. prism
NEC Picona 1/7sec, 5 frames composite


Kazuyoshi Maeda (350mm Newton, Digital Still Camera NEC PICONA)

No. 1 2000/07/01 19:09:26(UT)
I=356.2 II= 21.7 III=311.9


Enhanced by Y.Iga

350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec
composite image


No. 2 2000/07/01 19:27:58(UT)
I= 7.5 II= 32.9 III=323.1


Enhanced by Y.Iga

350mm Newton(F5)
NEC PICONA 1/7sec
composite image


Kuniaki Horikawa (160mm Newton, Drawing)

No.6 2000/07/01 19h16m(UT)

ω1= 0.7 ω2= 26.0
シーイング=5/10 透明度=3/5
16cm反射 200倍
  • この軽度ではNEBとSEBにほとんど濃度差が見られない
  • EZには東西を貫くEBがはっきり見える
CMT観測 (時刻はUT)
なし


Yuichi Iga (280mm SC, Digital still camera NEC PICONA)
No. 3 2000/07/01 19h18m(UT)
I= 1.5 II= 26.9 III=317.1
280mm Schmidt-Cassegrain, XP24mm(f/27)
NEC Picona 1/7sec, 4 frames composite
Seeing:3/10 Transp.:3/5
  • 右端に大赤斑が見えてきた。
  • 大赤斑の前方のSTBは、BAの後方部が濃く見えるが、それ以外は淡化している。
  • II=40.9度のSTBsに暗斑が見えている。
  • SEB南縁はII=21.2度にBAYが見え、その後方のSEBsは濃く盛り上がって見える。
  • I=344.0度のEZsに明るい白斑が見えている。
  • NEBnには青いPlateauが2ヶ所見える。
  • NTBは細いベルトで、右端で北に曲がっている。
  • NNTBには2個の暗部(II=3.6,21.4)が見える。


Koji Okuda (250mm Newton, BITRAN BT-01 Cooled CCD Camera)

No. 1 2000/07/01 19h21m(UT) I= 1.9 II= 27.4 III=318.6
No. 2 2000/07/01 19h50m(UT) I= 19.6 II= 44.9 III=336.2

250mm Newton, BITRAN BT-01, LRGB
Seeing:4/10 Transp.: 5/10

コメント

  • 今シーズンの初観測
  • 全体に見て昨シーズンとよく似た感じに見える

カラー合成に使用したフレーム

Yukio Oshihoi (210mm Newton, Digital still camera NEC PICONA)
No. 3 2000/07/01 19:47:58-19:49:32(UT)
I= 20.2 II= 45.5 III=335.6
210mm Newton
NEC Picona 1/7sec, 3 frames composite
  • 7/1utは午前2時頃までは晴れていたのですが、その後雲が厚くなり観測を一時中断。その後、夜が明ける頃になってようやく、薄雲を通してデジカメ撮像できる程度に回復しました。


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