2007年11月25日頃に天王星の赤道面が横切り、北極点が見えてきます。現在、天王星は南半球側が見えています。VoyagerやHSTも南極の様子を撮影していますが、北半球の北極付近は影のままで様子がわかっていません。南極付近には暗い極冠や黄色のキャップなどが撮影されていますが、北半球にもそのようなものがあるのでしょうか。
天王星は1966年4月中旬におとめ座付近で、赤道面を横切リました。それ以前には天王星は北半球が見えていたはずです。しかし、観測技術が現代ほど整っていませんでしたので、表面模様は、ほとんどとらえられていません。人類にとって天王星の北半球はほとんど未知であるといえます。また、38年あまりも全く太陽光が当たっていなかった北極に太陽光が当るようになり、何か変化活動が発生するかもしれません。近年、アマチュアでも高感度、高解像度のCCDカメラの普及とフィルターワーク、画像処理、コンピュータの高速化により天王星の模様が撮影されるようになってきました。複数の人で撮影し同定することにより、確かな模様が撮れたことを確認できます。これまで誰も見たことのない天王星の活動が捉えられるかも知れません。
天王星の表面模様撮影にも挑戦しましょう。海外では青画像と赤画像を撮影し、比較合成するなどの手法でさまざまな工夫がされているようです。カラーに限らず、紫外線、青、緑、赤、赤外線 などの単色画像で模様がとらえやすいようです。視直径が4"前後と小さいので、大気による色分散の影響が大きいことに注意してください。
画像1 HSTによる天王星 提供/NASA (拡大) |
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