1997年5月22日の木星

浅田秀人・伊賀祐一・奥田耕司


5月22日(日本時間5月23日)のSTrZの白斑と大赤斑との会合現象の観測です。
STrZの白斑はRS Bayの中に取り込まれているように見えます。大赤斑の左下がたぶんそうでしょう。
この白斑は大赤斑の周りの反時計方向の気流に乗って、大赤斑の北側をぐるりと回っています。5/17の観測と位置的には大きな変化はないように思います。ただし、白斑の東側(右下)にある明るい領域が、5/17には大赤斑の真下(南を0°とする位相角で表わすと180°)までだったのが、5/22にはさらに東寄り(位相角220°)に伸びているようです。


伊賀祐一 (280mm Schmidt-Cassegrain, drawing)

1997.05.22 18h15m(UT)
I=331.4 II= 24.9

1997.05.22 19h10m(UT)
I= 4.9 II= 58.1

  • STrZの白斑ははっきりしないが、大赤斑の左下にあるようだ。位置は5/17とあまり変わっていないような気がする。
  • STrZの白斑の東にある明るい領域が、5/17には大赤斑の真下にあったが、今日はさらに東に伸びている。
  • 大赤斑はやや赤味があり、南半分により赤い芯が見える。位置はω2=58.1である。
  • 大赤斑後方のSEBsに濃化部が2個見える。SEBZが明るい。
  • STBは、大赤斑の前方にも淡く見えていて、大赤斑の後方は比較的濃く見える。
  • 大赤斑の南のSSTBZに白斑が見える。
  • NTrZのω2=58°付近に20°ぐらいの長さの白斑が見える。
  • NTBはω2=60付近まで比較的濃く見えているが、それより後方ではNNTBに向けて斜めにシフトしている。


浅田秀人 (305mm Newtonian, MUTOH CV04 CCD Camera)

(Left ) 1997.05.22 19h02m(UT) I= 1 II= 55
(Right) 1997.05.22 19h05m(UT) I= 3 II= 56

STrZの白斑は5/22は結論から言うと見えないに等しい状態です。消失かも知れません。一方RSは現在のところ変化はありません。次第に見やすくなってきて、南縁だけでなく、昨年のイメージに近い状態です。

ところが、画像ではRSの直前に光点があります。位置は下記CMTのとおりですが、II=47 です。これは不思議なことに5/17と同じ位置。さらに目視ではありますが5/10の位置とも同じです。ちなみにB光でのみ明らかで、G光ではこれよりRS-bay内のRS真北のほうが明るいです。

さて、このRS直前の光点は何なのか? 何の根拠もありませんが、WSの抜け殻!?

RS真北は画像によって1点2点の白斑状が見えますが、RS-bay内に取り込まれた白斑と言うには全く説得力がありません。よって、とりあえず「消失」もしくは「見失った」というところです。

早ければ来週、RS後方に白斑が再び見えるかも知れないと期待しています。


奥田耕司 (250mm Newtonian, drawing and BITRAN BT-01 CCD Camera)

1997.05.22 18h45m(UT)
I=349.2 II= 42.5

1997.05.22 19h14m(UT)
I= 6.8 II= 60.0
R1 Filter

1997.05.22 19h34m(UT)
I= 19.0 II= 72.1
R1 Filter

◆International Jupiter Watch(IJW)の最新情報◆
このSTrZの白斑と大赤斑との会合についてのIJWの最新情報が以下のURLで見られます。
http://atmos.nmsu.edu/ijw/ijw.html
97/05/22:Newsletter:More Red Spot Observation
97/05/20:Newsletter:Continued input on the STrZ Oval/Red Spot Interaction
97/05/19:Newsletter:Messages concerning appearance of bright cloud system within STrZ

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