土星を周回するカッシーニ探査機が、かつて誰も見たことがない、土星のリングを高い角度から見下ろしている画像を撮影しました。この壮大な画像は、カッシーニが2007年1月19日に約2.5時間をかけて撮影を行った12組のRGB画像のモザイクです。
カッシーニは土星本体・リング・衛星を対象としていて、その軌道はリング平面から大きく外れることはありませんでした。今回数ヶ月をかけて軌道を変更し、このような今までにない角度からの画像を撮影することができました。
この画像はリング平面から約40度ほど北に傾いた位置から撮影されていて、北半球が見えています。見えているリングは太陽に照らされている反対側(裏側)であり、また土星面上にはリングの影が写っています。さらに、わずかに見える夜側の南半球は、太陽に照らされているリングからの反射によって淡く輝いて見えています。
土星本体の影がリングを完全に横切っていて、2004年にカッシーニが初めて土星に到達したときは本体の影がリングの上にできていたのと比べると、この3年間で太陽高度がずいぶんと低くなってきたことがわかります。
画像7 カッシーニ探査機から見下ろした土星のリング 提供/NASA(拡大) |
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