38回目となる木星会議を、8月29、30日に明治大学駿河台キャンパスにて開催しました。
全国から77名の方の参加がありました。今回は明治大学天文部が主催するにあたり、惑星
観測の経験がない方にも参加していただき、少しでも観測に触れてもらおうと、木星のス
ケッチの体験イベントを会の目玉として企画しました。
1日目に「木星を堪能するセッション」として、観測の意義について月惑星研究会の田部
さんから解説していただいた後、堀川さんの指導により、今年の目玉である木星のスケッ
チの体験を行いました。この体験は、私自身木星スケッチをやったことがなかったのでと
ても刺激的でしたし、ベテランの観測者の方々も「スケッチを行ったのは学生の時以来数
十年ぶりで楽しかった」といってもらい、とても好評でした。その後、大学内にあるカフ
ェパンセにて懇親会を行い、学生から社会人まで世代を越えて親睦を深めました。
2日目は、堀川さんによる2014-15シーズンの木星面の近況報告があり、その後、以下のよ
うな研究発表が行われました。
1. 明治大学天文部の惑星観測 (龍華良典)
2. Raw現像ソフト,RawTherapheeの使い方 (三品利郎)
3. CMOSカメラの最近のトレンドについて (山崎明宏)
4. 木星表面構造の分光観測計画 (岩崎和人)
5. 木星面に見られる波動現象について (田部一志)
6. 2000-2014年までの大赤斑の緯度(変化) (鈴木重則)
7. 北熱帯の長命な白斑WSZ (堀川邦昭)
今回は初心者でも参加しやすい会にしようと企画したこともあり、惑星観測をやったこと
のない学生から何十年も観測を続けているベテランまで、多くの方々に参加いただきまし
た。様々な世代の天文愛好者が集ったこの会が、少しでも参加された皆さんの天文活動の
発展につなげていただけていれば幸いです。
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[図1] 木星会議の記念写真 |
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