木星の周回軌道を回る探査機ジュノー(Juno)は、7月10日に近木点(PeriJove)を通過しました。 昨年の木星到着以来、7回目(PJ7)で、今回は大赤斑の上空9000kmを通過しています。 この号が発売される頃には、これまで見たことのない大赤斑の詳細な画像がたくさん公開されていることでしょう。
ジュノーにはJunoCamという高解像度のカメラが搭載されており、木星大気の詳細な撮像観測を行います。 PeriJoveの際には、あらかじめ予定されている木星の極やガリレオ衛星の他、その時々で起こっている重要な現象が撮像の対象となります。 この観測目標の選定に、一般のアマチュアが参加できる仕組みがあることをご存知でしょうか?
Mission Juno(https://www.missionjuno.swri.edu/)のサイトでJunoCamのページを見ると、「VOTING」というコーナーがあります。 ここでは、木星面で重要な模様や場所(POI:Points of Interest)がたくさん登録されていて、PeriJoveの軌道が確定すると、観測対象候補が選ばれたPOIに、一般の読者が投票することができます。 投票期間はPeriJoveの約2週間前から1週間程度(PJ7の場合、6月27日から7月3日まで)で、ひとり3ヵ所まで投票することができます。 投票結果を基にジュノーの撮像チームによって観測目標が選定されます。
Mission Junoのサイトでアカウントを作成しログインすれば、誰でも投票可能です。 アマチュアが探査計画に参加できるなんて夢のようなプログラムではありませんか! 次回のPeriJoveは9月1日の予定なので、8月半ばになったらMission Junoのサイトに注目して下さい。 投票期間が短いので、見逃さないようにしましょう。 是非、あなたの清き3票をジュノーに!
[図1] ジュノーが5月のPJ6で撮像したSSTB |
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SSTBの詳細な構造がわかる画像。2つの白斑はA6(右)とA7(左)。この領域は一般からの投票によって選ばれた。 |
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