天文ガイド 惑星サロン
2018年12月号 (No.195)
水元伸二

惑星観測とアイピース

惑星の眼視観測では多くの方がオルソ系のアイピースを使用していると思います。 図1は1960〜70年代に入手したオルソ系アイピースで愛着のあるものです。 最新のものと比べても性能的な見劣りはせず使い続けてきました。

ところが最近同口径で従来よりも焦点距離の長い望遠鏡を入手、それに伴いアイピースも焦点距離が長めのものを使用するようになり、自動的にアイピースのアイレリーフが長くなり覗きやすさが向上、眼の疲労が減少することに気付きました。 好シーイングの瞬間を捉えたり、実像とスケッチを比較したりなど長時間覗き続けるので覗きやすさも重要な性能です。 オルソ系アイピースは解像・コントラストなどが良好で惑星観測には適しているのですがやや覗きにくく、視野が狭めなのが欠点です。

そこでさらなる覗きやすさを求めて長アイレリーフのアイピース図2を入手しました(良質のバローレンズ+長焦点距離オルソという選択肢もあります)。 アイピースの選択は性能面で何に重きを置くか・好み・個人の眼の特性などもあって一概には言えないですが、私のように還暦をとうに過ぎた者にとってはこういう選択もありかなと思っています。

[図1] 長年愛用のオルソ系アイピース
[図2] 長アイレリーフのアイピース

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