ユジェーヌ・ミカエル・アントニアジ(Eugene Michel Antoniadi 1870〜1944)、ギリシャの惑星天文学者、23歳でフランスへ渡り、後にフランスに帰化。 火星観測者として有名ですが、木星観測者としても忘れることができない存在です。
当初はジュヴィジー天文台(24cm屈折)、後にムードン天文台(83cm屈折)で観測、素晴らしい木星スケッチを残しています。 当時惑星観測の主流はスケッチ、図2は写真かと思うほど精細で階調豊かな仕上がりで、到底真似できるものではありません。 スケッチ観測は「見る力」とそれを「描く力」が備わって初めて有用な記録を残すことが可能になりますが、その両方を持ち合わせた史上最高のスケッチャーといってもいいでしょう。
月と火星のクレーターにアントニアジの名が付けられていて、以下の著書があります。
[図1] E.M.アントニアジ(1893) |
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[図2] アントニアジのスケッチ |
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