大澤 俊彦(おおさわ としひこ 1935〜2001)。 日本の木星観測では村山定男、薦田一吉と共にパイオニア的存在です。 1947年(中学1年の時)に自作8cmニュートン経緯台で惑星観測を開始し、その後15cmニュートン経緯台を自作、1952年高校生の時に土星の北赤道縞に3個の暗斑を発見、「大澤斑点」として国際的に注目されました。
観測結果を東亜天文学会とアメリカの月惑星観測者協会へも報告、機関誌にスケッチが頻繁に掲載され、海外でも名を知られた惑星観測者となりました。 以後20cm、32cmニュートン赤道儀と変わり、火星・木星・土星を均等に観測、貴重な観測記録を残していて繊細なスケッチは素晴らしいです。
東亜天文学会火星課幹事を務め、1981年には「惑星ガイドブック」(誠文堂新光社)の「火星の眼視観測」の章を執筆しています。
小惑星9098に"Toshihiko"の名が付けられています。
[図1] 大澤俊彦氏 |
[図2] 大澤俊彦氏のスケッチ |
左) 1968年の木星。中央上に大赤斑が見られる。右) 1952年の土星。北赤道縞上に大澤斑点が描かれている。 |
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