今年の7月1日にNASAの土星探査機カッシーニが土星に到着します。2月には以前にも増して美しい4枚の画像が公開されています(http://saturn.jpl.nasa.gov/)。カッシーニはすでに土星まで7000万kmと、地球と太陽の距離の半分まで近づいています。画像1は2月16日にメタンバンドで撮影されたものですが、分解能は400kmに相当します。なお、画像2は2月10日にアマチュアのとらえた土星で、探査機が土星軌道の内側から斜めに接近している様子が、リングに写る本体の影の様子でよく分かります。
23年前に土星に接近したNASAのボイジャー探査機で見つかった、Bリング上のスポーク状の模様が今回は観測されていないことや、1990年代にハッブル宇宙望遠鏡で見つかった赤道のすぐ南にある高層の乱流が確認されるなど、すでにいくつかの成果が報告されています。5月末には地上からの解像度を超えた画像が得られるようになる予定です。
画像1 カッシーニによる土星 2004年2月16日のメタンバンドによる撮影。 画像提供(NASA/JPL) (拡大) |
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画像2 地上からの土星 |
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撮影/風本 明(京都市、30cm反射)
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