現在、惑星観測に使用しているのは口径35.5cmシュミットカセグレンで、JP赤道
儀に載せてベランダに設置しています。惑星の撮影、特にフィルターを用いた観
測では何より光量を必要としますので、ベランダに置くことのできる最大口径と
いうことで選択しました。普段はカバーをかけて風雨をしのいでいるのですが、
置きっ放しにしているため、日中は直射日光が当たり、鏡筒がかなり熱くなって
しまいます。そのため、夕方の観測に影響が出てしまうのが悩みの種です。
自宅はマンションの4階で、ベランダ上部の張り出しに遮られるため、空の一部
分(天の赤道より南側)しか見ることができません。しかし、幸いにも東西の地平
線付近には高い建物が少ないので、合に近い時期まで観測することができるのが
利点です。合の近くになると、惑星の高度が低くなり、気流の悪い日が多いので
すが、観測者の少なくなる時期の観測は貴重ですので、粘って撮影しています。
撮影はImaging Source社のDBK21AF04(カラー)とDMK21AF04(モノクロ)で行い、拡
大は主にバーローレンズを使っています。シュミットカセグレンで宿命となる、
ミラーシフトの影響を避けるため、クレイフォード接眼部(電動式)を付けてから
は、ピント合わせが快適になりました。撮影はノートパソコンで行っていますが、
撮影の合間にもRegistaxで動画処理をかけたりしながら、時間を有効に使うよう
心がけています。
良い気流を捕まえるためには、数多く観測することが大切と考えています。ベラ
ンダからの視界が狭い等の制約はありますが、晴れたらすぐに撮影に取り掛かれ
る今の観測スタイルは、横着者の私でも気楽に続けていける方法のひとつではな
いかと思っています。
|