天文ガイド 惑星サロン2013年2月号 (No.125)明治大学天文部惑星班 宮田功太郎

明治大学天文部惑星班の軌跡

(編者より:今回から数回に分けて、大学の天文サークルで惑星観測に取組んで いるグループを紹介します。)

明治大学天文部はまもなく52年目を迎えます。天文部を構成する観測班(太陽、 惑星、流星、変光星)のうちの1つが私たち惑星班です。惑星班には、天体観測に 魅せられたメンバーや、私たちが住む宇宙、太陽系で何が起きているのかを知り たいという好奇心に駆られたメンバーが所属しています。

2012年には多くの天文現象がありました。惑星班では、金環日食、部分月食、金 星の日面通過、木星食、金星食にチャレンジしてきました。また、これらの観測 活動だけではなく、多くの人々の助けをもらうことで、普通ではできない経験を してきました。

1つに、2ヶ月に1回川崎市で行われている「月惑星研究会」の定例会に参加して います。この「月惑星研究会」では、個人で観測を行っている人や、他大学の天 文部の人が出席しており、様々な惑星の近況を学んでいます。その人々と関わり を持つことで、観測について多くの知識を得ています。

また、9月と11月に行われた木星閃光観測キャンペーンに、惑星班の多くのメン バーが参加しました。北海道大学や国立天文台三鷹キャンパス、かわさき宙と緑 の科学館に設置されている大型の望遠鏡を使っての観測は、まさに普通はできな い経験でした。この観測への参加で、本当の天体観測のあり方と、自分たちが今 まさに科学を探究しているという実感を得ました。

私たち惑星班は、様々な経験を通じて観測に関する視野を広げています。2013年 は、他大学と合同の多地点の木星閃光観測、閃光観測キャンペーンへの参加、水 星食、スピカ食、彗星の光度変化観測、宇宙理論の探求など、惑星に限らず多く の観測を計画しています。

様々な活動を通じて惑星、天文、観測の知識を得て、自分たちでできることが多 くなりました。そして、これからも多くの観測を行っていきます。明治大学天文 部惑星班は観測する楽しみを知っているからこそ、そして、自分たちが自分たち の観測結果で宇宙を理解できるからこそ、観測を貪欲に行えるのです。

[図1] 明治大学天文部惑星班の面々

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