惑星の外観は日々変化しています。惑星ごとに起こる現象はそれぞれですが、模
様の変化、攪乱、環の傾き、閃光など、時を経るにつれて様々な現象が見られま
す。私たち、東海大学天文宇宙同好会惑星班でも、それらの観測を行っています。
観測方法はスケッチが主流ですが、Webカメラによる動画撮影やCMT観測も取り入
れています。また、木星では、観測会で採ったスケッチとCMT観測で得たデータ
をもとに、展開図やドリフトチャートを作成し、大学内での研究発表に活用して
います。観測器材としては、望遠鏡Celestron C8、赤道儀Vixen GPD2、Webカメ
ラPhilips ToUcam PCVC740Kを使用しています。
図2は、2012年8月24日〜27日に採ったスケッチ7枚を用いて作成した展開図です。
図1のスケッチ(2012年8月24日 19:14UT)などに透明ネットを当てて、点描法を用
いて作成しました。
スケッチは、実際の観測と模写を繰り返し行うことで、惑星の今の模様がどのよ
うに見えるか、またその表現をどうすれば良いかがわかるようになりますし、回
数をこなす、もとい、枚数を増やすことによって、より自分の身につくようにな
ります。我々がスケッチでの観測を主とするのは、概況を眼視で捉えられるよう
にするためです。普段の観測や解析以外にも、惑星勉強会の開催や月惑星研究会
の定例会に参加することで、惑星の知識を深めています。また、夏と秋に行われ
た木星閃光観測キャンペーンでは、国立天文台などでの観測に参加して、一般/
他大学の方との交流も行っています。
今後も惑星は様々な変化を見せるでしょう。その様子を残すため、スケッチは前
シーズンより多く採る、動画の本数を増やす、など常に目標を持って日々の観測
に取り組んでいきたいです。
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[図1] 木星スケッチ |
2012年8月24日。筆者観測 |
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[図2] 2012年8月24〜27日の木星面展開図(スケッチ7枚から作成) |
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