天文ガイド 惑星サロン2015年3月号 (No.150)三品利郎

火星のパンケーキ

最近、パンケーキが人気なのだそうです。鎌倉の坂ノ下には、TVドラマのロケに使われた パンケーキ屋さんがあります。

さて、1969年のマリナー7号を皮切りに、バイキング1号、2号など数々の探査機によって、 火星の地形が詳らかにされました。巨大な火山のオリンポスと、その近くのタルシスには 巨大な火山が連なっています。オリンンポス山は、裾野が伊豆大島の約40倍、差し渡し 600kmに跨って広がっていますが、標高は伊豆大島の約28倍、21.3kmと非常に平らな形を しています。これをNASAのWEB(http://mars.jpl.nasa.gov/gallery/volcanoes/PIA01476.html)では、“パンケーキのように平らだ“と紹介しています。オリンポスのすぐ近く、 タルシスのアルシア、パヴォニス、アスクレウスの三山も同様に裾野が広く平らです。

MGS(Mars Grobal Surveyer)に搭載されたレーザーによる高度測定器を使って測定された、 火星の地形データが一般に公開されています。また、MDIM(Mars Digital Image Model)と いう、探査機の画像から作成された火星図も一般公開されています。

カシミール3D(http://www.kashmir3d.com/mars/mdim/)という地図ソフトを使えば、そう した火星の地形データを用いて、火星の山の鳥瞰図を作成できます。

そこで、タルシスの3つの山を東の上空から見下ろした鳥瞰図にしてみました。

[図1] タルシス三山の鳥瞰図
上からアルシア、パヴォニス、アスクレウス。

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