天文ガイド 惑星サロン
2021年6月号 (No.225)
堀川邦昭

オンラインでの木星会議

今年で43回目となる木星会議が3月7日(日)に開催されました。 今年は新型コロナウィルスの感染状況を考慮して、オンラインで一日のみの開催となりました。

前例のない方式ということで、世話役である月惑星研究会関西支部の安達誠氏を中心にツール(Zoom)に精通したメンバーなどが準備チームを作り、会議の内容やZoomの使い方、役割分担を検討し、リハーサルを4回行うなど、入念な準備が行われました。

会議は午前10時に始まり、月惑星研究会会長の田部一志氏による「木星の気象解明史(カッシーニ(17世紀)からJunoまで)」、JAXA宇宙科学研究所(ISAS)の佐藤毅彦教授による「木星型惑星、21世紀の描像:近年の成果の紹介」という2件の講演が行われました。 探査機Junoによる最新の知見に基づいた解説は、大変興味深いものでした。 午後は木星会議恒例の筆者による最近1年間の木星面のまとめと研究発表4件があり、夜はオンラインでの懇親会も開かれました。

初めての試みでしたが、参加者は全国から77名と通常開催より多く、大きなトラブルもなく、盛会のうちに終えることができました。 安達氏と準備チームの努力に感謝したいと思います。

次回は状況に応じて再びオンラインか、通常の集合開催との併用になりそうです。 月惑星研究会のホームページ(http://alpo-j.sakura.ne.jp/)に、会議の報告が掲載されています。 興味のある方はぜひご覧ください。

[図1] オンライン木星会議での講演のひとコマ

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